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岩槻の五月人形は300年の歴史に積み重ねられた匠の技に支えられています

2024年1月15日

人気の五月人形

岩槻の五月人形は300年の歴史に積み重ねられた匠の技に支えられています

現在「人形のまち」として知られている「岩槻(いわつき)」は、埼玉県東部に位置する「さいたま市岩槻区」のことです。

岩槻が全国的に有名な理由は、雛人形・五月人形を含め【節句人形の出荷全国1位のまち】だからです。五月甲冑および人形の職人は特に東京(江戸川界隈)・埼玉(草加・越谷・岩槻)近辺に多く、これは甲冑製作に必要な部品を作る職人が多くいたことや、縅(おどし)と呼ばれる編み込み技術、雛の小道具の製作工程が生かされるなど、職人の技術が発展したと考えられています。

この町は女の子の「桃の節句」の季節には雛人形、男の子の「端午の節句」の季節には五月人形と、お子さまの初節句のための贈り物をもとめて全国各地から来られた多くのお客様で賑わいます。

そんな岩槻では、人形に関する行事も盛りだくさんです。
「流しびな」「端午の節句イベント」「人形のまち岩槻まつり」「人形供養祭」「まちかど雛めぐり」など、毎年さまざまなイベントが開催されています。

しかし、どうして岩槻は「人形のまち」になったのでしょうか。

この記事では岩槻での伝統的な人形作りの歴史、現代の「人形のまち岩槻」を支える人形師たち、そして男の子の初節句にぴったりの東玉おすすめの五月人形をご紹介します。

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「五月人形の町」岩槻の歴史は江戸時代に始まります

歴史を遡ると、もともと岩槻は「太田道灌(おおた どうかん)公」が築いた岩槻城の城下町でした。道灌は室町時代後期の武将で、江戸城を築城したことで有名な人物です。
また、その頃の岩槻は「日光御成街道」に栄えた宿場町でもありました。

そして江戸の寛永年間、三代目将軍「徳川家光公」が「日光東照宮」の造営に当たって、全国から腕のいい宮大工や仏師を集めました。
彼らは「御成街道」を通って日光へ向かい、東照宮の造営に従事したのです。
その中の一人だった京都の仏師「恵信」が、帰途の途中で岩槻で病に倒れたといいます。
その際に岩槻藩の藩医や住民から手厚い治療や看病を受け、恵信は大変感謝したそうです。

当時の岩槻には人形作りに適した「桐の木」や、人形の顔を作る時に塗る塗料である胡粉(ごふん)の発色に適した「きれいな水」が豊富にありました。そこに目を付けた恵信は、病気回復後も岩槻にとどまって人形作りを始め、岩槻の人々にもその技術を伝えました。

それまでは、人形のお顔は「木彫」で作っていたのですが、恵信は桐の木を粉にした、「桐塑(とうそ)」を使い、それに「しょうふ糊」をまぜて粘土状にしたものを型に詰めて作る技法を考え出しました。
これによって短時間で多くの人形のお顔が作れるようになったのです。
恵信から岩槻の人々に伝えられたこの新しい技法は広まりながら発展し、岩槻を現代まで続く「雛人形と五月人形のまち」にしたのです。

関連記事:「鎧兜など、端午の節句に飾る「五月人形」の基礎知識」

日本一の人形の町「岩槻」の五月人形をつくる人形師達

五月人形である鎧や兜を作る職人さんのことを「甲冑師」と言います。
雛人形や五月人形作りで有名な岩槻には、昔から多くの優れた人形師や甲冑師が存在してきました。
彼らが伝統技術を伝承して他の優れた作り手たちを育んできてくれたおかげで、現在の「人形のまち岩槻」があるのです。

江戸嘉永5年(1852)創業の歴史を持つ東玉でも、優れた甲冑師たちが皆さまにお届けする五月人形を心を込めて制作しております。
ここでは東玉が誇る3名の甲冑師をご紹介します。

小笠原 甲匠

小笠原 甲匠

小笠原 甲匠(おがさわら こうしょう)は、五月人形作りの一から十まで全工程の作業をこなす甲冑師です。
手のひらに乗るような小さな兜飾りから5歳児のお子様が着ることができる着用鎧飾りまで、多種多様な甲冑を製造しています。
特に彼が制作した鎧飾りは、実際に飾った時の形の良さに定評があります。

別所 実正

別所 実正

別所 実正(べっしょ じっしょう)は、自ら全国各地の寺社・博物館へ足を運び、平安期から江戸期の甲冑の研究に邁進する甲冑師です。
しっかりとした時代考証に基づく甲冑づくりを旨とし、実際に現存した変わり兜までも制作しています。
彼が得意とする彫金、切り回し、鍛金の伝統技法では右に出る者がいません。

加藤 峻成

加藤 峻成

加藤 峻成(かとう しゅんせい)は、甲冑師の名門である加藤家の三男、峻厳(しゅんげん)の息子として生まれました。父峻厳に師事し、甲冑づくりの道に入り、国の【伝統工芸士】に最年少で合格するという素晴らしい経歴を持っています。
兜の後ろ部分の「錣(しころ)」という部分は「小札(こざね)」という細かいパーツの組み合わせで出来ているのですが、彼がこの細かいパーツを一枚一枚並べて作る「手並べ小札」という伝統技法で作った兜飾りは逸品です。

武蔵 雅峰

武蔵 雅峰(むさし がほう)は若くして先代の父に師事。厳しい修練によって育まれた伝統技法の中に、現代感覚を取り入れる若手甲冑師。鎌倉時代・南北朝時代の甲冑を中心に研究を重ねています。時代考証に基づいた手づくりの技法は高く評価されている。
他にも東玉では数多くの人形作家や人形師が、お客様により良い五月人形をお届け出来るよう、日々人形作りに取り組んでおります。

「東玉の五月人形の作り手たち」について詳しく知りたい方はこちらよりご覧ください。

岩槻とともに歩む東玉の五月人形

人形の東玉

「人形のまち岩槻」の歴史が途絶えないよう、東玉工房でも多くのお客様に喜んでいただけるような五月人形を考え、生み出していきたいという思いで日々人形作りに取り組んでおります。

ここでは東玉の甲冑師達がそんな思いを込めて制作した、初節句を迎える男の子におすすめの五月人形を3つご紹介します。

別所実正作「特4号 新麻の葉」

特4号 新麻の

まずは、別所実正作の「特4号麻の葉透し 金龍頭立兜(あさのはすかし きんりゅうずたてかぶと)」です。

この兜の鉢は丸く絞った真鍮の板の各間を線で仕切り、星を一つ一つ丁寧にかしめてつけてあります。
鉢にみられる一枚張りは平安初期の兜によくみられる工法で、一列おきに星を打つという方法で作られます。
鍬形に透かし彫りで重ねてある「麻の葉模様」は、古来より赤ちゃんの産着に使われる模様です。
麻の葉に子供の無事を願う親の思いを表現して作った兜飾りです。

  • サイズ:幅75×奥行45×高さ61cm
  • 東玉標準価格:484,000円(税込)

加藤峻成作「青空」

加藤峻成作「青空」

甲冑師としては若手になる加藤峻成ですが「手並べ小札」という高度な伝統技術を持ち、そこに若手独特の現代的センスを融合させることに成功した、数少ない甲冑師です。

この爽やかな色合いの兜飾り「青空」は、お子さまが「晴れ渡る“青空”の様な気持ちの大きい人に育つように」との願いを込めて制作されたものです。
かつては無かった白い鉢や小札を使い、洋間においてもインテリアとして全く違和感のない兜飾りに仕上がっております。

  • サイズ:幅55×奥行35×高さ30cm
  • 東玉標準価格:146,300円(税込)

武蔵雅峰作「7号瑞望・紫」

武蔵雅峰作「7号瑞望・紫」

こちらは「草木染」のもつ風合いが美しい鎧飾りです。
従来の草木染鎧というのは、草木で染めた糸で鎧を威して(編んで)作っていました。しかし、武蔵雅峰(むさし がほう)がつくる草木染鎧は、威した後から草木で染め上げます。
そうすることによって、威した一段の中でのグラデーションが生まれ、大袖などにも斜めにグラデーションを付けることが可能となるのです。
さらに布地は龍村美術織物を使用し、かつてない味わいの鎧飾りが出来上がりました。

  • サイズ:幅70×奥行56×高さ75cm
  • 東玉標準価格:385,000円(税込)

ご覧いただいた五月人形をはじめ、東玉では多数の品揃えで皆様をお待ちしております。
東玉の五月人形はこちらよりご覧ください。

  • ケース入り 兜飾り「星日北斗E」:白い吹返しが特徴のお洒落な兜ケース飾りです。鍬形は立体的になっており雄々しさを感じさせます。大小太刀付で豪華に魅せます。

商品詳細

ケース入り 兜飾り「星日北斗E」

ケース入り 兜飾り「星日北斗E」

77,000円(税込)

幅39×奥行29×高さ45cm

  • 収納 兜飾り「12号 悠銀」:銀で統一されたとても魅力のあるコンパクト収納セットです。鍬形は立体仕様で勇ましさを演出し、吹返しには龍の彫金を施しています。

商品詳細

収納 兜飾り「12号 悠銀」

収納 兜飾り「12号 悠銀」

130,900円(税込)

幅45×奥行31×高さ54cm

雛人形や五月人形などの節句人形作りは、日本を代表する伝統工芸のひとつです。
しかし岩槻では、歴史が培った伝統技術に現代作家の斬新なアイデアとが上手く混じり合い、常に新しいデザインの五月人形が生み出されています。

今までの伝統文化を守るだけではなく新たなことにもどんどんチャレンジし、現代のニーズに合った節句人形を創造し続けていく、それが岩槻の五月人形です。

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