2025年11月3日 岩槻城址公園にて人形供養祭が開催されました

人形供養祭が行われる人形塚。多くの参拝者が訪れました

人形塚前で行われた厳かな供養の儀式

岩槻城址公園内に佇む人形塚は、「人形のまち」として知られる岩槻の象徴的な場所です。この日、人形塚前には読経が響き渡り、長年家族とともに過ごしてきた人形たちへの感謝と、これまでの思い出を偲ぶ時間となりました。

参列者の皆様は、それぞれの人形に込められた思い出を胸に、静かに手を合わせていらっしゃいました。人形と家族との深い絆を感じる場面もありました。

黒門前には、全国から集まった様々な人形が丁寧に並べられていました

岩槻と人形供養の歴史

岩槻は江戸時代から続く「人形のまち」として、約380年以上の歴史を誇ります。日光街道の宿場町として栄えた岩槻では、桐の木材が豊富に入手できたことや、優れた職人が集まったことから、人形製作が盛んになりました。

人形供養の歴史は、物を大切にする日本人の心と深く結びついています。特に人形は「魂が宿る」と信じられてきたため、単に処分するのではなく、感謝の気持ちを込めて供養する文化が生まれました。岩槻の人形供養祭は、こうした伝統を現代に受け継ぐ貴重な行事となっています。

真剣な表情で手を合わせる参列者。それぞれの人形への思いが伝わってきました。

多くの参列者で賑わった今年の供養祭

今年の人形供養祭には、例年以上に多くの方々が足を運ばれました。さいたま市内はもちろん、関東各地から人形を持参される方も多く、岩槻の人形供養祭の知名度の高さを改めて実感しました。

供養された人形の種類も多様で、雛人形、五月人形、フランス人形、ぬいぐるみや兜飾りなど、様々な人形たちが集まりました。それぞれの人形には、持ち主との長い歴史と深い絆が刻まれていることを感じます。

人形のまち岩槻の文化を未来へ

人形供養祭は、単なる供養の場ではなく、岩槻の歴史と文化を感じ、継承していく大切な機会でもあります。子どもたちにとっては、物を大切にする心や、感謝の気持ちを学ぶ教育の場としても重要な意味を持ちます。

来年も文化の日に開催が予定されています。ご家庭に長年眠っている人形がございましたら、ぜひ岩槻城址公園での人形供養祭にお越しください。大切な人形たちに、心を込めた最後のお別れをしてみてはいかがでしょうか。

また、東玉では毎年事前受付を行っております。お住まいが遠い方も郵送でのお預かりをしていますので、くわしくは下記URLよりご覧くださいませ

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