「金太郎」の魅力 五月人形の武者人形の定番
口を一文字に結び堂々と構える力強くかわいらしい姿の金太郎人形は、ケース入り武者人形としては大変人気が高く様々な種類の商品が販売されております。 大きな『金』の文字が入った腹掛けを着けただけの裸金太、熊にまたがった熊乗り金太、着物を着た衣裳着金太などが代表的ですが、同じように昔話で読まれる桃太郎の武者人形と比べてバリエーションが豊富で販売数も多く、通販やインターネットなどでも数多く取り扱われているのは金太郎の人気の高さゆえでしょう。
金太郎人形の子供ながらに勇ましい表情と筋肉質の手足でふるまう姿勢は何度見ても飽きず、愛着がつのります。ケース入りの金太郎人形は健やかな子供の成長を願い端午の初節句の贈答用の人形として購入されるお客様も多いようです。また節句後に普段使いの置物としても和室の床の間や玄関などに置き、楽しむ方もいらっしゃいます。
金太郎について
童謡:きんたろう 作詞 石原和三郎
まさかりかついできんたろう
くまにまたがりおうまのけいこ
はいしどうどうはいどうどう
はいしどうどうはいどうどう
あしがらやまのやまおくで
けだものあつめてすもうのけいこ
はっけよいよいのこった
はっけよいよいのこった
金太郎の伝説は全国にいくつも存在しますが、童謡や童話のもとになったお話は静岡県小山町にある金時神社に伝わる伝説が有名で、西暦956年に小山町中島に生まれた金太郎は金時山の山中で動物たちと相撲を取ったりして遊んでおりました。あるとき熊に乗っていた金太郎は動物たちが谷を渡ることができずに困っていたところをその怪力で大木を倒して橋を架けてあげたそうです。金太郎がまさかりを持った様子が童謡でうたわれ、節句人形で表現されることが多いのはそうした理由からでしょう。976年金太郎は足柄峠を通りかかった源頼光と出会いその力量を認められ家来になり坂田公時(さかたのきんとき)と改名し、頼光の四天王に名を連ねました。頼光と供に山を出る際、金太郎は残った母がさみしくないように住んでいた屋敷に山桜を植えて満開の桜が母をなぐさめてくれるように気づかうやさしい青年でもありました。990年には丹羽の大江山に住んでいた酒呑童子が京の都に現れては悪さをしていたのを坂田金時は源頼光ともに四天王のひとりとして退治し、立派な武士として認められました。他にも数々の手柄を立て、やがて伝説にうたわれるまでになりました。江戸時代には歌舞伎や浄瑠璃の題材として使われたため人気の物語として認知され、現在の童謡や絵本の昔話に至るようです。
おもしろい金太郎のモデルとして鉄を精製するたたらば職人の団体に源頼光が大江山の鬼退治を一緒にしてくれるように頼んだという説があります。金太郎の姿の日に焼けた赤い顔と、たたらば職人の特徴である「金」の字の赤い前掛け、ざんばら髪、鉄精製には欠かせない燃料としての木を切るための斧を持った姿はまさにたたらば職人の姿に他なりません。というユニークな説もあります。
金太郎を代表とする武者人形に込められた願い
山の中で育てられた子供が立派な武士に成長したことから立身出世へのおもいもありますが
子供ながらに腕や足が太くどっしりと構え力強く表現された金太郎の五月人形には、すこやかに丈夫な体に育ってほしい気持ちが一番に込められているのではないでしょうか。医者も薬も充分ではなかった一昔前は、生まれてきた子供が健康に育つことは今よりも難しく、病気や怪我をたくましい金太郎の人形に身代りに受けてもらい、無事に育ってほしいと強く願っていたことでしょう。医療が発達した現代でもその想いは同じはずですが、お子さまにあらためて伝える機会はなかなかないのではないでしょうか。子供が生まれたときに家族みんながどれだけよろこび、健康に育ってほしいと願っていたかをその子が理解できる年頃になった時に金太郎を飾りながら、ぜひ両親や祖父母の強い想いを伝えてあげて下さい。きっと人を思いやることができる金太郎のような優しく本当の意味で強い人に育つことでしょう。
金太郎の五月人形『裸金太』をご紹介
「金」の文字が入った前掛けをつけ、口を真一文字に結び力強くかまえる金太郎の姿は勇ましく、かわいらしさもありとても愛着がわく五月人形です。裸金太は一般的な人形では衣裳で隠してしまえる体の造形をしっかりと作りこまなければならず、手抜きができません。作り手の技術がはっきりとわかる商品です。
金太郎をテーマにした端午木目込人形の五月人形をご紹介
幼児期の金太郎がモチーフの五月人形:端午木目込人形 「皐月童 陸」
- 端午木目込人形 「皐月童 陸」:端午木目込人形シリーズの健康優良児「陸(りく)」。可愛いけれど堂々とした男児です。きりっと結んだ口元、もちもちのボディーは、生まれて間もない赤子の生命力が感じられます。名前の「陸」は大地のように堂々とした男子にご成長されるよう願いを込め命名いたしました。
商品詳細
幼児期の金太郎がモチーフの五月人形:端午木目込人形 「皐月童 翔」
- 両手を上げて空を見つめる、笑顔が可愛い皐月童「翔(しょう)」。幼子の「動」の瞬間を切り取ったこだわりの東玉工房オリジナルの造形です。天翔る幼子をイメージし「翔」と命名しました。西陣織の兜が付きます。
商品詳細
幼児期の金太郎がモチーフの五月人形:端午木目込人形 「皐月童 勇」
- 菖蒲のリーズ飾りの前で、ガッツポーズを決める可愛く凛々しい男児、皐月童「勇(ゆう)」。幼いけれど勇気凛々の勇君です。ナチュラル色の家具調飾台は、間口・奥行きともに23cmのコンパクトサイズ。飾るほどに愛着が増す五月人形です。
商品詳細
少年期の金太郎がモチーフの五月人形:端午木目込人形 「御所童子 司」
- 端午木目込人形シリーズの最高級品・御所童子 司(つかさ)。「人形彫刻 磊」の原作。優しさ、強さ、上品さを兼ね備えたお顔は、瞳や髪の毛など細部に至るまですべて手描、精緻な筆運びで奥行きのある表情が生まれます。背後の屏風も、松と鷹が手描きで描かれた高級品です。山の中で熊と相撲を取りながら力強く成長した金太郎をイメージ。
商品詳細
少年期の金太郎がモチーフの五月人形:端午木目込人形 「皐月童 樹」
- 腕を組みどっしりと座る若大将姿の造形。やさしさ・上品さ・可愛さが感じられる人気のお顔です。少し背の高めの衝立で飾り、両脇に弓太刀を配したセッティングは、端午木目込シリーズのなかで豪華さNo.1と云えます。兜をかぶり武士になりたての金太郎。
商品詳細
ご紹介したのは東玉の人気シリーズである端午木目込人形です。
公式インスタグラムでも掲載しています。デッサンや原型づくりです。
よければフォローお願いします。
この投稿をInstagramで見る
ほかにもかわいく勇ましい端午木目込人形はたくさんございます。
お子様の年齢に合わせて金太郎の五月人形を飾りましょう
お子様が小さい頃は金太郎の周りに端午の節句を盛り上げる様々な飾り付けをしましょう。
菖蒲の花やヨモギは魔よけの意味合いもあり端午の節句の定番です。5月5日の「こどもの日」当日は柏餅も飾り、家族みんなでお祝いしましょう。少し大きくなってきたら金太郎のみを玄関先や子供部屋など日常によく目に入るような場所へお飾り下さい。
お子様とお話ができる人形
五月人形の中では一番知名度があるといってもいい金太郎。むかしばなしの絵本を一緒に贈ってあげて、お話がわかるようになったら金太郎の人形の前で読み聞かせながら、どんな願いや思いをもって贈ってもらえたかを話してあげると毎年素敵な端午の節句をすごせることと思います。
まとめ
初節句の際に金太郎や大将飾りを飾ることは、日本の伝統的な行事の一部であり、家族の絆や子どもへの願いを表す大切な瞬間となります。お子さまが立派な強い子になるように願いを込めた金太郎をぜひ飾ってみてはいかがですか?