五月人形はコンパクトでタイプの木製五月人形が人気!でも成長すると不満も?

男の子が生まれ、初節句を迎えるにあたり、いろいろな五月人形を見てどのようなものが良いのか、といろいろ考えると思います。そのようにあれこれと考えるなかで一番に見るのは「鎧」・「兜」ではないでしょうか。それは素材でいうとアルミニウムや真鍮・鉄などで作られたもので、大型で高価なイメ-ジがあると思います。
しかし2023年の最近では、これまでの感覚にない、いろいろな素材で作られた五月人形が増えてきています。特に、様々な銘木で作られた木製の五月人形が人気です。木製の五月人形はコンパクトでおしゃれ、かわいい、温もりを感じるということでしょうか。鎧・兜をはじめ金太郎・桃太郎や鯉のぼりなど種類も豊富で通販や人形店においても多く見られます。
現在の居住空間の中では「飾る場所がない」「収納場所がない」ということもあるでしょう。しかし木製の国産にこだわった工房の五月人形はほとんどがコンパクトに作られており、飾る場所をとらない・収納場所もとらないと言うことで評価されています。ただし、これまでの伝統的な作りの五月人形に比べ重厚さに欠け、おもちゃ的な感覚のため、お子様が成長するに従い、物足りなさを覚えるという不満も出てくるかもしれません。
五月人形はコンパクトで木製がお子さまに人気
五月人形を選ぶ時に特に皆さんが困るのが、どのような物を選ぼうか?と言う事だと思います。昔と比べて大きく変わったのが最近の住宅事情です。住宅空間の中で戸建ての家においても和室や床の間がなかったり、洋室化の中でインテリアに凝ったり、家具も取り付けられている場合がほとんどです。また、マンションやアパートでは、空間が狭いために「飾る所がない」「しまう場所がない」ということが現実のことと思います。そのような中で、これまでの五月人形は見るからに重厚で大型の飾りがほとんどでした。
しかし最近では、「飾る場所」「しまう場所」を取らないという事が優先され、コンパクトタイプの五月人形が多く見られます。また、思考的な面で見ても親御さん達は、「めんどうくさい」「たいへんだから」ということに対して避ける傾向にあるようです。飾るのが簡単であり、コンパクトで、誰でも楽しんで飾ることができるということが好まれます。
赤ちゃんが誕生して初節句を迎え、少しずつ成長するに従い、小さな子供達は造形的にも色彩的にも単純でかわいいものが目につき、気持ちが向くものです。そんな小さい子供達にはコンパクトな木製の五月人形が適しているでしょう。
これまでの五月人形は、大きく暗い感覚で、初めて見るとママさん達からしても意圧的に感じ、恐いイメ-ジを持っていたりします。伝統的な鎧・兜を見ると戦争や戦いというイメージが強くあり、夜など動き出してくるような感覚になったり、顔がついている鎧は恐いとよく聞きます。
それに対してコンパクトな木製五月人形は、木製という木の温かみがあり、柔らかな、優しい感覚です。最近のインテリアにも合う親しみやすいイメ-ジです。形にしても、素朴で、一刀彫のように単純な形。誰が見ても判りやすい造形をしています。木製の五月人形は種類も多く、銘木や色々な種類の木を使用して加工制作された鎧・兜です。さらにデフォルメして新しい感覚のデザインにしたり、単純な色彩に色付けされたものもあります。
また、金太郎・桃太郎のキャラクタ-で物語に出てくる主人公を取り上げた親しみやすいものや鯉のぼりをモチ-フにした飾りもたくさんあります。昔の童話などからくる題材はママさん達や子供達からすると「かわいらしい」・「夢がある」と大変好まれており親しみやすく感じるでしょう。造形や色彩的にも単純なものが多く、誰から見ても判りやすい色を使用しています。
このように見た目の感覚からしても現在のママさん、パパさん達の感覚にあっており、人気があるようです。そして、知育玩具・積み木系などお子様と一緒に遊ぶことのできる要素を持った飾りも大変人気があります。これらのほとんどがコンパクトで現在の居住空間である洋室にも合っていて、飾る方の好みにもあっていると感じます。
コンパクトで木製の五月人形は幼児向け?
五月人形は、節句人形として、誕生した男の子を守ると言う意味合いがあります。そのため五月人形は「飾る」と言う考え方が当然主流であり、元気な子に育って欲しいとの思いを込めて、両親や祖父母が選んで贈るものです。お子さまに対する愛情の表現とも言える、歴史ある伝統的な行事です。
しかし、この伝統ある行事といえども受け入れられずに廃れてしまえば、いつかはなくなってしまう事も考えれます。そのような中で、現在の新しい感覚を持つパパさん・ママさん達に受け入れられるには単に「飾り物」と言う感覚だけでは受け入れられなくなっています。生活する居住空間が狭いマンションやアパ-トでは、ほとんどの方が「飾る場所がない」とか「しまう場所がない」などと言われ、これまでの大型で、重厚さのある飾りでは受け入れられなくなっています。
コンパクトで木製の積み木のようなタイプの五月人形は、単に節句の「飾り」と言うだけでなく、洋室が多い現在のインテリア感覚。オシャレでかわいらしく部屋に飾った時にぴったりです。また遊べるという機能性もあり人気があります。
一般の木製玩具の「積み木」は、幼児期の子供達向け知育教育にも役立つものであると受け入れられています。そこで、木製の積み木タイプの五月人形に触れる・遊ぶことができるというのは、子供の幼児期に、親子で一緒に楽しく飾り付けをしたり、組み替えたり、遊んだりすることで知育教育としてもとても良いことでしょう。
また、従来の五月人形は金属製の物が多く、なんでも触れたり口に入れたりする幼児には危険性があります。しかし、木製は比較的角の部分がなく、丸みを帯びているものが多いために、安全性が高いと言えるでしょう。親とすれば安全な事も大事な要因ですし、親子で一緒になって遊びながら飾ることで、「触ってはダメ」と言うことばかりではなく、親子で遊びながらコミュニケ-ションをとりながら楽しむ事ができます。このように幼児向けであり、遊びながら五月人形というものに触れ、親子の絆を深めることができることでしょう
コンパクト人形を卒業したら本格的なお人形を
コンパクトな木製の五月人形は、現在の居住空間の問題があり、飾る場所・しまう場所がないとか、インテリア感覚で木の温もりがあり、かわいい・オシャレ・一緒に遊べるものであり、人気があります。インターネット通販サイトなどにおいても多く取り上げられ、比較的安価で購入することができるものも多くあります。中には作家さんが、檜や銘木を使用して作られた本格的な五月人形も見受けられますが、大半は、玩具・おもちゃ的な感覚を持つものがほとんどです。
幼児期から小学生前後迄においては家族で楽しみながら一緒に飾ると思いますが、自分の五月人形は成長の過程において子供過ぎると思うようになって行くことも考えられます。五月人形の購入時にはママさん・パパさんの好みでかわいい感覚的なものが重視され購入に至ったと思います。しかし特に男の子では、成長の過程で早々にその様な感覚は好まなくなる傾向もあります。大きくなるにしたがい大人感覚で物の善し悪しや大切なことを判断できるようになっていくものです。
その様な中で、これまでの五月人形は永い歴史の中で育まれてきたものであり、「なぜ飾るのか?」などの意味・意義を込めて伝えて行く必要性があります。ただ、かわいいから・オシャレだから飾ると言うだけではあまりにも安易すぎますし、日本人としての節句と言うものの考え方を見直す事も出来ます。そして、祖父母や両親の「元気で丈夫に育って欲しい」という思いや願いの形として伝統ある技法で作られた、本格的な五月人形を考えてもらいたいものです。
これらの五月人形には、さらに職人さんの作品に対する思いや願いも込めて作られています。職人さんも人形を制作することで、自分の作った物を多くの家族が喜んで飾り、家族の絆を深めてもらえると言う事が職人さん達の望み、喜びとなるものです。
最近の伝統的な五月人形飾りにはこれまでと同様のスタンダ-ドな飾りだけでなく、今の部屋、洋室に合ったデザイン的でコンパクトな飾りや色彩的にも綺麗・かわいい感覚の本格的な五月人形が大変増えており選択の幅が広がりつつあります。
東玉では、雛人形の技法でよく見受けられる木目込の兜・鎧を製作しています。
コンパクトでデザインもモダンなので非常に人気があります。
一部をご紹介します。
大人気!木目込兜・鎧 奏・風シリーズ
岩槻の伝統である木目込技法で作った、東玉工房オリジナルシリーズ木目込兜、奏(そう)シリーズ。端午の節句を心から楽しんでいただきたいという願いと洋室にも合うデザインにこだわりました。 また、木目込人形作家鈴木國与志の想いが宿る、木目込鎧、風(かぜ)シリーズ。コンパクトで木目込のあたたかさもありながらも、伝統的で風格のある鎧です。
- 木目込兜飾り 奏 「緑音」:ママが「飾りたい!」と思える、現代のインテリにもマッチする兜飾りです。布地の配色と正絹素材(シルク)にこだわり製作しております。鍬形はマグネット式で簡単に取り外せ収納時もコンパクトになります。緑、黄色、紫の「可愛らしさ」と「存在感」を兼ね備えたお飾りです。
商品詳細
- 木目込兜飾り 奏 「青音」:青と白の爽やかな男の子らしい配色が人気の兜飾りです。布地は正絹にこだわり、鍬形(角の部分)や金具は純金箔押しの伝統技法で仕上げております。立派過ぎるくらい長い鍬形も特徴です。兜を飾る櫃(収納する箱)は桐材を使用。屏風の可愛らしい藤の花は五月の季節を演出します。
商品詳細
- 木目込兜飾り 奏 「音音」:白と金、銀を基調にしたお飾りです。吹き返し、後ろのシコロの部分には、見る角度によって光方が変わる青色、緑色のホログラムを織り込んだ布地を使用しております。可愛らしさの中に気品が感じられる兜であります。
商品詳細
- 木目込鎧飾り 風 「碧風Ⅱ」:木目込人形作家の鈴木国吉による繊細な鎧飾りができました。衣裳は紺碧な青空をイメ-ジしたさわやかな碧色で天然染料で染められた「草木染め」です。木目込み部分には金糸を木目込むなど匠1の技が各所に使われています 大変コンパクトでご家族の集まるリビングの飾り棚や、ダイニングのカウンターにもぴったりお飾りいただけると思います。迫力のある鎧飾りをコンパクトに表現したモデル。「組子細工」の美しさを際立たせる、連続した繊細な紋様は圧巻です。間口には余白を持たせることで戦国時代の武者姿が放つ力強さを引き立てました。甲冑が華やかだった時代の 優美な兜(かぶと)をモダンに表現した、本格的でおしゃれな鎧飾りです。
商品詳細
- 木目込鎧飾り 風 「雅風」:衣裳はすべて正絹。沢瀉の文様と胸元に甲州印伝を使用しています。櫃には金彩で文様が描かれています。屏風は勝ち虫と言われる蜻蛉柄の二引き屏風となっています。
商品詳細
- 木目込鎧飾り 風 「朱風」:威糸部分は、草木染の裂地で木目込まれていて、柔らかなグラデーションで優しい雰囲気を醸し出しているのが特徴です。胴の部分には印伝が使われ蜻蛉(とんぼ)柄をあしらっています。蜻蛉は古来より五穀豊穣や無病息災の象徴とされ、また「勝虫」と呼ばれたことから武具や装束に多く取り入れられています。
商品詳細
コンパクトな木製五月人形を卒業したら本格的なお人形を!
コンパクトな木製の五月人形は、現在の居住空間の問題があり、飾る場所・しまう場所がないとか、インテリア感覚で木の温もりがあり、かわいい・オシャレ・一緒に遊べるものであり、人気があります。インターネット通販サイトなどにおいても多く取り上げられ、比較的安価で購入することができるものも多くあります。中には作家さんが、檜や銘木を使用して作られた本格的な五月人形も見受けられますが、大半は、玩具・おもちゃ的な感覚を持つものがほとんどです。
幼児期から小学生前後迄においては家族で楽しみながら一緒に飾ると思いますが、自分の五月人形は成長の過程において子供過ぎると思うようになって行くことも考えられます。五月人形の購入時にはママさん・パパさんの好みでかわいい感覚的なものが重視され購入に至ったと思います。しかし特に男の子では、成長の過程で早々にその様な感覚は好まなくなる傾向もあります。大きくなるにしたがい大人感覚で物の善し悪しや大切なことを判断できるようになっていくものです。
その様な中で、これまでの五月人形は永い歴史の中で育まれてきたものであり、「なぜ飾るのか?」などの意味・意義を込めて伝えて行く必要性があります。ただ、かわいいから・オシャレだから飾ると言うだけではあまりにも安易すぎますし、日本人としての節句と言うものの考え方を見直す事も出来ます。そして、祖父母や両親の「元気で丈夫に育って欲しい」という思いや願いの形として伝統ある技法で作られた、本格的な五月人形を考えてもらいたいものです。
これらの五月人形には、さらに職人さんの作品に対する思いや願いも込めて作られています。職人さんも人形を制作することで、自分の作った物を多くの家族が喜んで飾り、家族の絆を深めてもらえると言う事が職人さん達の望み、喜びとなるものです。
最近の伝統的な五月人形飾りにはこれまでと同様のスタンダ-ドな飾りだけでなく、今の部屋、洋室に合ったデザイン的でコンパクトな飾りや色彩的にも綺麗・かわいい感覚の本格的な五月人形が大変増えており選択の幅が広がりつつあります。
伝統ある本格的な兜・鎧を一部ご紹介します。
- 別所実正 兜飾り「6号 新長鍬形」:別所実正は江戸甲冑師の中でも彫金を始めとした最上級の技術を持ち、妥協をゆるさない姿勢が高く評価されています。綿密な時代考証を背景に独自の世界観を生かした甲冑を世に送り出しています。新長鍬形の兜は、鎌倉時代に流行した長鍬形の兜を綿密な時代考証をもとに製作しました。すっきりとしたシルエットは女性人気も高いです。サイズ感としては、コンパクトの分類になりますが、細かい部品ひとつまでこだわりを持って製作されています。
商品詳細
- 別所実正 兜飾り「5号 金龍頭立」:別所実正は江戸甲冑師の中でも彫金を始めとした最上級の技術を持ち、妥協をゆるさない姿勢が高く評価されています。綿密な時代考証を背景に独自の世界観を生かした甲冑を世に送り出しています。金龍前立の兜は、龍頭と呼ばれる前立が最大の特徴です。龍頭は10個以上の真鍮製のパーツを手作業で組立・接着した後に純金鍍金をした実正独自の龍頭です。程よいサイズ感・鍍金の美しさも合わさり人気の兜です。
商品詳細
- 鎧飾り「12号神将Ⅱ」:兜は重ね鉢仕様で、吹返し部分には革を使用しています。小札部分は通常よりも厚く作られていて重厚感があり、糸は正絹を使用しています。
商品詳細
いかがでしたでしょうか
現在は、これまでの五月人形に加えて新しい感覚の飾りとして、木製のコンパクトな飾りが増えてきています。これらは、かわいい・オシャレなインテリア感覚の要素を持っていたり、一緒に遊べる・飾れる・触れる事の出来る、知育的な積み木の飾りも登場し、今のパパさんやママさん達の感覚に合っていると言えます。しかし、あまりにも玩具・おもちゃ化した感覚もあり、本来の伝統的な節句飾りとしての意味・意義が薄れてしまっていると言う危惧があります。端午の節句の飾りには、祖父母・両親・作る職人さんの思いや願いが込められており、本格的な五月人形飾りも含めて考えて行きたいものです。