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たのしいひな祭りの音楽を奏でる「五人囃子」はどんな人形たち?

2023年12月5日

雛人形の飾り方

たのしいひな祭りの音楽を奏でる「五人囃子」はどんな人形たち?

「♪五人囃子の笛太鼓 今日はたのしいひなまつり・・・・・・」

サトウハチロー「うれしいひなまつり」の唄のなかでも主役級の雛人形「五人囃子」。
どのような飾り方、意味があるのでしょうか。

ご覧の通り、五人囃子の人形たちは年少の男の子たち。元服前の「袴姿」で、それぞれ楽器や小道具を持ち 宴を盛り上げる、いわば「宮廷のミュージシャン」達です。
可愛いお顔は、それぞれの楽器に合わせて謡ったり、踏ん張ったり・・・表情豊かな五種類のお顔で 現在はおかっぱ姿の髪型が一般的です。(昔は、髪型もそれぞれ異なる五種類でした。)
向って左側から、「太鼓(たいこ)」・「大鼓(おおづつみ)」・「小鼓(こづつみ)」・「笛(ふえ)」・「謡(うたい)」の順にならびます。

飾り順は、向って左側から音量の大きな順に並べるといわれています。雛人形での上座は、向かって右側(左上位)になります。上座に対して大きい音を一番遠くにする配慮からだと言われております。人形たちの並び方には全て意味があり、その意味を知ることも、情操教育の一つでありました。

三段目は、五人囃子(ごにんばやし)の席です。 これは雅楽(ががく)の楽のときもあります。 向かって左から「太鼓(たいこ)」、「大皮鼓(おおかわつづみ)」、「小鼓(こつづみ)」、「笛」と並び、そして「扇」を持つ「謡い手」が右端に来るようにします。

※「囃子」とは
各種の芸能(歌舞伎・能・狂言など)で、拍子・リズムをとるために奏する音楽のこと。日本独特の伝統文化であり、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。東玉の雛人形を詳しく見る:雛人形TOPはこちら東玉の雛人形を詳しく見る:雛人形TOPはこちら
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五人囃子の歌い手「謡」

五人囃子の歌い手「謡(うたい)」

「謡(うたい)」の人形は、五人囃子の並び順で、向っていちばん右側に位置します。
右手に扇を持ち、お囃子の楽曲に合わせ「謡」を唄う、いわば「歌手」「コーラス」のお役目です。
お顔はよく見ると、口を開き朗々と謡う表情となっています。
謡う時、右手に持つ扇は正面に構え、休む時は降ろします。
侍烏帽子(さむらいえぼし)とよばれる三角に尖った冠をかぶります。
五人囃子の並び順は、向って左から、強い音の順に並べてゆき、1番右の「謡(うたい)」は、楽器を持たない最もやさしい音(声色)の人形が位置します。
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五人囃子の奏でるパート「笛」

五人囃子のうちの「笛」

向って右から2番目に位置するのは、五人囃子のうちの「笛」。能管(のうかん)とも呼ばれます。
五人囃子のなかで唯一、打楽器以外の管楽器で、メロディを奏でる楽器です。材料は、竹を中心に製作します。高音の「ヒシギ」と呼ばれる最高音を出すことができます。
五人囃子のなかでも、特ににこやかな表情で、美しい幽玄の旋律を奏でます。

五人囃子の太鼓3人の1人「小鼓」

五人囃子太鼓の一人「小鼓(こつづみ)」

五人囃子の中央に位置するのは、「小鼓(こつづみ)」です。
小型の太鼓を右肩に担ぎ、左手で調緒(太鼓の縁についた紐のようなもの)を調整し、4種類の音階をリズムよく打ち出します。
大鼓(おおつづみ)より、比較的テンポ良く音を刻む小鼓。音量は、太鼓系の3人のなかでは、最も小さい音です。
太鼓の胴の材料は、桜の木材を使用し、絵柄を施した馬革を麻紐で締めた打楽器です。

五人囃子の太鼓と掛声「大鼓」

五人囃子の太鼓と掛け声も担当「大鼓(おおつづみ)」

五人囃子のなか、向って左から2番目に位置するのは「大鼓(おおつづみ)」です。
小鼓(こつづみ)よりひとまわり大きな、絵のない革の太鼓です。左の膝に太鼓を置き、右手の打ち方の強弱で音色を調節します。
湿度で音色が濁ったりするため、演奏の前には炭火にあてて乾燥させておきます。
お顔は口を大きく開き、掛け声の発声も担当する、気合の表情です。

五人囃子のリズムを刻む「太鼓」

五人囃子のリズムを刻む「太鼓(たいこ)」

五人囃子のなか、向って1番左に位置するのは「太鼓」です。
俗にいう締太鼓。桜の木材の胴に、馬革と鹿革を合わせて製作するのが一般的です。
左右の手に持つ木製の撥(バチ)で、四拍子のリズムを主導します。
五人囃子のなかでリーダー的な役割を担います。
1番の音量の打楽器を打ち出すそのお顔は、横一文字に口をふんばる力強い表情です。
雛人形の五人囃子の並び順は、「太鼓」側(向って左側)から、音の強い順に並べるといわれます。

五人囃子が並べば賑やかなひな祭りに

雛人形としての五人囃子の誕生は江戸時代後期、誕生地も江戸といわれています。
能楽文化の影響を受けて、雛人形となって桃の節句にますますの豪華さをもたらしました。
また、五人囃子と似たひな人形で楽器が宮中の邦楽(雅楽)を使ったものがあり、公家文化が中心の京都でよろこばれました。
歴史は五人囃子より古く、江戸期の大名・商家の雛人形に多く見受けられます。
雅楽の楽器は、琵琶(びわ)・琴(こと)・笙(しょう)・羯鼓(かっこ)・篳篥(ひちりき)・火炎太鼓(かえんだいこ)・横笛(よこぶえ)など。
近年では、特に木目込人形などでこの「雅楽」の人形が見受けられます。

コンパクト化が進む現代のニーズのなかで、七段飾りのお雛様は減少傾向にあります。
但し、新生児ご誕生のママの世代のおひなさまは、五人囃子のいる七段飾りが圧倒的多数でした。
そんな懐かしい想い出からか、現在も五人囃子の付いたひな人形のニーズは根強く存在します。
住宅事情に合わせた五人囃子付のコンパクトなセット(平飾り、三段飾り、五段飾りも、木目込み人形を中心に増えてきました。
ひな祭りの歌にも出てくる「五人囃子」のおひなさま。お子さまも喜ぶ、楽しく賑やかなひな祭りに、オススメの雛飾りです。東玉の雛人形を詳しく見る:雛人形TOPはこちら東玉の雛人形を詳しく見る:雛人形TOPはこちら
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