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たのしいひな祭りの音楽を奏でる「五人囃子」はどんな人形たち?

2020年1月17日

雛人形の飾り方

たのしいひな祭りの音楽を奏でる「五人囃子」はどんな人形たち?

「♪五人囃子の笛太鼓 今日はたのしいひなまつり・・・・・・」

サトウハチロー「うれしいひなまつり」の唄のなかでも主役級の雛人形「五人囃子」。
どのような飾り方、意味があるのでしょうか。

ご覧の通り、五人囃子の人形たちは年少の男の子たち。元服前の「袴姿」で、それぞれ楽器や小道具を持ち 宴を盛り上げる、いわば「宮廷のミュージッシャン」達です。
可愛いお顔は、それぞれの楽器に合わせて謡ったり、踏ん張ったり・・・表情豊かな五種類のお顔で 現在は、おかっぱ姿の髪型が一般的です。(昔は、髪型もそれぞれ異なる五種類でした。)
向って左側から、「太鼓(たいこ)」・「大鼓(おおづつみ)」・「小鼓(こづつみ)」・「笛(ふえ)」・「謡(うたい)」の順にならびます。

飾り順は、向って左側から音量の大きな順に並べると云われています。

※「囃子」とは
各種の芸能(歌舞伎・能・狂言など)で、拍子・リズムをとるために奏する音楽のこと。日本独特の伝統文化であり、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。

五人囃子の歌い手「謡(うたい)」

五人囃子の歌い手「謡(うたい)」

「謡(うたい)」の人形は、五人囃子の並び順で、向っていちばん右側に位置します。
右手に扇を持ち、お囃子の楽曲に合わせ「謡」を唄う、いわば「歌手」「コーラス」
のお役目です。お顔はよく見ると、口を開き朗々と謡う表情となっています。
謡う時、右手に持つ扇は正面に構え、休む時は降ろします。
侍烏帽子(さむらいえぼし)とよばれる三角に尖った冠をかぶります。
五人囃子の並び順は、向って左から、強い音の順に並べてゆき、一番右の「謡(うたい)」は、楽器を持たない最もやさしい音(声色)の人形が位置します。

五人囃子のメロディを奏でる「笛」

五人囃子のうちの「笛」

向って右から二番目に位置するのは、五人囃子のうちの「笛」。能管(のうかん)とも呼ばれます。
五人囃子のなかで唯一、打楽器以外の管楽器で、メロディを奏でる楽器です。材料は、竹を中心に製作します。高音の「ヒシギ」と呼ばれる最高音を出すことができます。
五人囃子のなかでも、特に、にこやかな表情で、美しい幽玄の旋律を奏でます。

五人囃子の太鼓3人の一人「小鼓(こつづみ)」

五人囃子の太鼓3人の一人「小鼓(こつづみ)」

五人囃子の中央に位置するのは、「小鼓(こつづみ)」です。
小型の太鼓を右肩に担ぎ、左手で調緒(太鼓の縁についた紐のようなもの)を調整し、四種類の音階をリズムよく打ち出します。
大鼓(おおつづみ)より、比較的テンポ良く音を刻む小鼓。音量は、太鼓系の三人のなかでは、最も小さい音です。
太鼓の胴の材料は、桜の木材を使用し、絵柄を施した馬革を麻紐で締めた打楽器です。

五人囃子の太鼓と掛け声も担当「大鼓(おおつづみ)」

五人囃子の太鼓と掛け声も担当「大鼓(おおつづみ)」

五人囃子のなか、向って左から二番目に位置するのは「大鼓(おおつづみ)」です。
小鼓(こつづみ)よりひとまわり大きな、絵のない革の太鼓です。左の膝に太鼓を置き、右手の打ち方の強弱で音色を調節します。
湿度で音色が濁ったりするため、演奏の前には、炭火にあてて乾燥させておきます。
お顔は口を大きく開き、掛け声の発声も担当する、気合の表情です。

五人囃子のリズムを刻む「太鼓(たいこ)」

五人囃子のリズムを刻む「太鼓(たいこ)」

五人囃子のなか、向って一番左に位置するのは「太鼓」です。
俗にいう締太鼓。桜の木材の胴に、馬革と鹿革を合わせて製作するのが一般的です。
左右の手に持つ木製の撥(バチ)で、四拍子のリズムを主導します。
五人囃子のなかでリーダー的な役割を担います。
一番の音量の打楽器を打ち出すそのお顔は、横一文字に口をふんばる力強い表情です。
雛人形の五人囃子の並び順は、「太鼓」側(向って左側)から、音の強い順に並べるといわれます。

五人囃子が並べば楽しく賑やかなひな祭りに

雛人形としての五人囃子の誕生は江戸時代後期、誕生地も江戸といわれています。
能楽の文化に影響された五人囃子は、雛人形となって、桃の節句にますますの豪華さ、楽しさをもたらしました。
また、五人囃子と似たひな人形で 楽器が宮中の邦楽(雅楽)のタイプのものがあり 
特に公家文化が中心の京都でよろこばれました。
発祥としては、むしろ五人囃子より古く、江戸期の大名、商家の雛人形に多く見受けられます。
雅楽の楽器は、琵琶(びわ)・琴(こと)・笙(しょう)・羯鼓(かっこ)・篳篥(ひちりき)・火炎太鼓(かえんだいこ)・横笛(よこぶえ)など。
近年では、特に木目込人形などでこの「雅楽」タイプの人形が多く見受けられます。

コンパクト化が進む現代のニーズのなかで、五人囃子が並ぶ段飾りのお雛様は、ここ数年減少傾向にあります。
但し、新生児ご誕生のママの世代のおひなさまは、五人囃子のいる七段飾りが圧倒的多数でした。
そんな懐かしい想い出からか、現在も五人囃子の付いたひな人形のニーズは根強く存在します。
住宅事情に合わせた五人囃子付のコンパクトなセット(平飾り、三段飾り、五段飾りも、木目込み人形を中心に増えてきました。
ひな祭りの歌にも出てくる「五人囃子」のおひなさま。お子さまも喜ぶ、楽しく賑やかなひな祭りに、オススメの雛飾りです。

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