不用になった雛人形はどこへ?

2023年10月17日

雛人形の処分

不用になった雛人形はどこへ?

東玉で人形供養事前受付をしております。詳しくはこちらをご覧ください。

楽しいひな祭りに無くてはならない存在「雛人形」は、その美しい出で立ちや様々なキャラクターで楽しませてくれるだけでなく、日本古来より受け継がれる「和の美意識」や日本の伝統的な儀式を学ぶ機会を与えてくれます。

しかし、引越しをしたり、家族が増えたり、子供が成長して大人になったりと、飾らなくなってしまうこともあるかと思います。
こういったやむを得ない事情により雛人形を手放したいときに、引き取ってくれる所はあるのでしょうか?

本記事では、雛人形を引き取ってくれる自治体・団体やその方法から費用負担の有無、そして「雛人形供養」までをご説明いたします東玉の雛人形を詳しく見る:雛人形TOPはこちら東玉の雛人形を詳しく見る:雛人形TOPはこちら
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雛人形を捨てずに活用してくれる引き取り先とは?

雛壇

雛人形には子供に降りかかる「厄」を身代わりに引き受けてくれる役目があります。このことを考えると、「フリマアプリ」や「オークションサイト」で「厄」を負ったままの雛人形を他の方へ譲る事はあまり好ましいこととは言えません。
雛人形の買取をしている買取業者へ売り渡す事も、結果的には第三者へ販売されますので同様と言えます。

そこで、個人に渡る引き取り方法では無い引き取りの方法として、自治体などが行っている「雛人形イベント」での雛人形の寄付募集時に引き取っていただくという方法があります。自治体や団体が主催しているイベントでの寄付募集でもほどんどの場合、持込者に対して協賛金・保管料・供養料がかかります。無償寄付や有料買取を行っている事例はほとんどありません。各団体ともに無償寄付先や有料買取先の紹介等もしていませんのでご了承下さい。

それでは、過去に行われた自治体等の雛人形イベントでの雛人形の寄付募集を見てみましょう。

鴻巣びっくりひな祭り(埼玉県鴻巣市)

埼玉県鴻巣市の「鴻巣びっくりひな祭り」は、日本一高いピラミッド型ひな壇に約1,800体もの雛人形を飾るイベントです。市内のサテライト会場等を含めると全体で1万体もの雛人形が飾られます。

【雛人形の引き取りにかかる費用】
2020年での雛人形の募集では
・協賛金 5000円
が必要です。

阿波勝浦ビッグひな祭り(徳島県勝浦郡勝浦町)

徳島県勝浦郡勝浦町の「阿波勝浦ビッグひな祭り」では、ピラミッド状の百段のひな壇に加え、大小あわせて三百段のひな壇をあわせて約30000体の雛人形が飾られます。

【雛人形の引き取りにかかる費用】
2020年での雛人形の募集では
・供養料 5000円
が必要です。

かつうらビッグひな祭り(千葉県勝浦市)

千葉県勝浦市の「かつうらビッグひな祭り」では市内各所に約30,000体の雛人形が飾られ、なかでも遠見岬神社では60段の石段一面に約1,800体の雛人形が飾られます。

【雛人形の引き取りにかかる費用】
2020年での雛人形の募集では
・保管・整理料 8000円
が必要です。

南紀勝浦ひなめぐり(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町)

和歌山県那智勝浦町の「南紀勝浦ひなめぐり」では、那智の滝(落差133m)にちなんだ13,300体の雛人形が飾られます。

【雛人形の引き取りにかかる費用】
2019年での雛人形の募集はありませんでしたが、過去の募集では
・供養料/保管費用 5000円
が必要でした。

信州須坂「わくわく」おひなめぐり(長野県須坂市)

長野県須坂市の「信州須坂「わくわく」おひなめぐり」では町屋や博物館や美術館など約80ヶ所で約8000体が飾られます。

【雛人形の引き取りにかかる費用】
2020年での雛人形の募集では
・供養料 3000円〜
が必要です。
こちらは雛人形の寄付ではなく「供養・お焚き上げ」での受付となっています。

参考ページ:「信州須坂「わくわく」おひなめぐり」

このように、日本各地で雛人形の展示イベントが開催されており、雛人形の寄付を受け付けています。多くの場合、展示後の供養やお焚きあげも行っていただけますが、郵送の場合の郵送料や供養料などの費用は必要になります。

雛人形を引き取りきちんと供養してくれるところは?

雛人形と女の子

「信州須坂「わくわく」おひなめぐり」のように、自治体のイベントにあわせて、雛人形の寄付ではなく、合同での供養を行っている場合があります。

「雛人形供養」と「引き取り処分」

そもそもの「供養」とは一体何でしょうか?
供養される場合も、処分される場合も、最終的には燃やしてしまうのであれば同じ事なのではないのか、とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。

「供養」と「処分」の違いは物理的な処理の方法や、その結果ではなく「今までの感謝の心」をもって送り出してあげるかどうかの違いです。

ひな祭りと同じくお子さまの為に行われる小学校の「卒業式」を考えてみて下さい。

学校より「卒業式廃止のお知らせ」が届きます。
お知らせには親御様に仕事を休んでいただき正装でおこしいただく負担、学校側の準備や運営の負担など、時間や費用の負担を削減する為などの理由が書かれています。

卒業証書は小学校のホームページからPDFがダウンロードでき、正式に小学校の卒業証書として使用できる旨が説明されていたとしても、納得できるでしょうか?

もちろん、本来的な意味では小学校の卒業式は「卒業証書」を授与する目的の物です。学校側の対応で目的は十分果たせるでしょう。しかし、小学校の卒業式は、卒業証書を渡すということだけが本当の目的では無いはずです。

卒業式が廃止されて、素直に納得できないのは親御様ご自身が卒業式で得た、6年間の思い出や先生や友達、学校への感謝の気持ちと感動を経験されているからでしょう。
ご自身が得た大切な経験を、お子さまにもさせてあげたいという思いがあるからこそ、卒業式というセレモニーを大切にお考えになられるのです。

ひな祭りでも卒業式でも、セレモニーは「意味がない」と思えば意味の無いものです。「供養」も意味がないと考えるのであれば意味がなく、今までの感謝の気持ちを伝えて気持ちよく送り出したいと思えば、大切な意味を持つ物なのです。

雛人形が引き取りされる前に、最後に一度飾ってあげて下さい。

受け継がれる伝統の匠の技を雛人形に注ぎ込んで170余年。雛人形の本場・岩槻で雛人形を作り続けている東玉の願いは、雛人形を供養の為に引き取りされる前に「最後の一度飾ってあげる」ことをお願いさせていただきたいと思います。

たのしいひな祭りの思い出は、飾ることにより思い出されることでしょう。
飾った後にしまう時には、綺麗に掃除してあげて下さい。

岩槻では、年に一度「人形供養祭」が開催されております。雛人形を、今までの楽しいひな祭りの思い出とともに、感謝の心で送り出してあげて下さい。

参考ページ:岩槻人形協同組合「岩槻人形供養祭」

関連記事:雛人形が役目を終えても捨ててはいけませ ん!感謝を込めて供養するために

まとめ

雛人形は子供をけがや病気から守り、将来幸せな家庭を築けるようにという両親の祈りを込めて飾られるものです。大事なお子様を見守ってくれた雛人形もいつかはお役目を終える日が来ます。
その時に、雛人形を引き取って活用してくれる自治体などのイベントは日本全国で行われていますので、タイミングや条件があう所へご寄付なされるのも一つの供養の方法です。

タイミングや募集している雛人形の条件と合わない場合には、お近くのお寺様や神社様で行われている人形供養や、雛人形の町・岩槻にて年に1回行われている「人形供養祭」にて、感謝の心をもって送り出してあげたらいかがでしょうか。

事前に人形の東玉で受付しています。

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