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お雛様の衣装とは?「束帯衣装」という内裏様のお衣装です

2023年11月30日

雛飾り

お雛様の衣装とは?「束帯衣装」という内裏様のお衣装です

内裏様のご案内をさせて頂きます。「内裏様」の読み方は「だいりさま」です。内裏とは天皇の住む御殿、皇居(紫宸殿)のことをいいます。(内裏について詳しくはこちら。)

その内裏にいる天皇・皇后のお姿を模した雛人形を「内裏雛」とよび、「お内裏様」とも呼びます。

お内裏様の「束帯衣装」(そくたいいしょう)とは、平安時代以降の天皇陛下やお公家様がお召しになる正装の事で、雛人形では主にお殿様の衣装の事を指します。お姫様の衣装は「十二単(十二単衣)」(じゅうにひとえ)と呼ばれ、これも平安時代以降の女性用の正装です。
十二単は平安時代の中期に完成した女房装束の儀服です。 女房装束の代表格・十二単は、成人女性の正装です。 宮中などの公の場所で晴れの装いとして着用されました。 着用するときも限られていて、宮中の儀式など、公家女房の晴れの装いとして用いられました。

お殿様が被る帽子は立纓冠(りゅうえいかんむり)と呼ばれ、天皇陛下が被る冠と同じ物です。それからも分かるように、お雛様は理想的な男女として天皇と皇后の両陛下をモデルにしています。

お雛様

お雛様には、お孫さん(お子さん)のすこやかな成長を祈ると共に、将来的には理想の伴侶と幸せな人生を歩んで欲しいという意味が込められています。

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お内裏様のお衣装は何枚着ているの?

衣装

各衣装の名前と説明(写真をご参照下さい)

男雛の束帯の構成、上部は単(ひとえ)・衵(あこめ)・下襲(したがさね)・半臂(はんぴ)袍(ほう)などを着用、石帯(せきたい)を腰の部分に付ける。下は大口袴・表袴の二種類の袴を着用します。

衣装2

女雛の十二単の構成、上部は単(ひとえ)・袿(うちき)・打衣(うちぎぬ)・表着(うわぎ)・唐衣(からぎぬ)を着用、裳(も)・引腰(ひきごし)を腰の部分に付けます。下は打袴(うちはかま)を着用します。袿の枚数は3枚程度から20枚近くになる場合もありましたが、室町時代以降は5枚が多く「五衣唐衣裳」(いつつぎぬからぎぬも)を十二単と呼ぶ風潮があります。

お内裏様のお衣装の素材と製法

ひな祭りの人形の衣装に多く使用されるのは、金襴織物と呼ばれ金糸、銀糸を使った豪華な織物で、古来中国から技術が伝わり日本で独自の進化を遂げました。産地としては京都の西陣が有名ですが、群馬の桐生市、伊勢崎市、栃木県の足利市なども産地で知られています。金襴織物の素材の種類は大きく分けて「正絹」「交織」「化繊」三種類に分けられます。

「正絹」は経糸、緯糸ともに100%絹糸で織られた織物で、雛人形の衣装の中では高級な衣装に分類されます。自然な風合いと光沢が特徴です。

「交織」は経糸、緯糸に化学繊維の糸などを混ぜて織られた織物で、経糸に混ぜる場合と緯糸に混ぜる場合がありますが、全体の糸数に対する混ぜる比率によって、裂地の値段が変わります。化学繊維が混ざる事で衣装の耐久性は高くなります。

「化繊」は経糸、緯糸ともに化学繊維などで織られた織物です。織り方にもよりますが、裂地の単価が比較的安く衣装の耐久性も高いので、現在では多くの人形に使われています。

また金糸を使わない無金の織物も金襴に分類されます。有職などが無金の織物に分類されますが、代表的なのは今回の「即位の礼」でも話題になった「黄櫨染」(こうろせん)が上げられます。最近は金襴の柄織の上に刺繍・金彩・手描絵を付けた豪華な加工物も増えてきています。ひな祭りで飾る人形で、お殿さま・お姫さま・三人官女・五人囃子・右大臣・左大臣・三人仕丁などの人形たちがいますが、これらの衣装も、これまでご紹介したような織物が使われています。

その他、衣装の種類は、龍村裂・川島織物などに代表されるブランド織物、全国各地の名物裂の帯地・友禅を使った衣装など多数の種類があり、地域、店舗でそれぞれの特徴を出しています。

お雛様の衣装は全体のイメージを左右するだけでなく、ご予算の面でも重要なポイントになりますので、出来れば実際に店舗に足を運んでいたただいて衣裳の色、質感などを確認しながらお選びいただくのがお勧めです。

お内裏様のお衣装に合わせる小道具や持ち物

束帯に合わせる小道具としては、「立纓冠」(りゅうえいかんむり)を被り「帖紙」(たとう)・「檜扇」(ひおうぎ)を懐中させて、笏(しゃく)を持ちます。魚帯(ぎょたい)と刀(飾剣(かざたち))を「平緒」(ひらお)で腰に付ける。男雛の小道具も一部例外もありますが、これに準じて合わせてあります。

十二単に合わせる小道具としては、おすべらかしの髪に玉串(たまぐし)檜扇(ひおうぎ)を持ち、「帖紙」(たとう)を懐中させる。女雛の小道具も一部例外もありますが、これに準じて合わせてあります。

お雛様を選ぶときのポイント

お雛様を選ぶ時のポイントとして一番に挙げられるのはなんといっても「お顔」です。もちろん重要なポイントではありますが、お雛様の「衣装」を自分で着る洋服に置き換えて考えていただくと、お雛様における衣装の重要性が理解いただけると思います。

同じ職人さんが製作したお顔でも衣装が明るいと、より笑顔がかわいいお雛様に見え、落ち着いた衣装だと少し大人びた表情に見えると思います。大事なお孫さん(お子様)の健康と成長を見届けるお雛様。自分だけのオンリーワンに出会える事をお祈りしています。楽しい3月3日の雛祭りをお迎えください。

最後に束帯衣裳を多く使用している雛人形を一部ご紹介します。

    • 東之華 親王飾り「黄櫨染」:女流作家東之華による「黄櫨染」の親王飾り。女流作家らしい曲線が美しいフォルムはもちろん、古来より縁起が良いとされる五色の重ねなど東之華ならではのこだわりが光ります。

商品詳細

東之華 親王飾り「黄櫨染」

東之華 親王飾り「黄櫨染」

315,700円(税込)

幅75×奥行43×高さ38cm

    • 東之華 立雛「黄櫨染立雛」:伝統的な柄や古来より縁起が良いとされる五色を重ねに使用しておりますが、仕立てや色使いに東之華の世界が垣間見えます。

商品詳細

東之華 立雛「黄櫨染立雛」

東之華 立雛「黄櫨染立雛」

357,500円(税込)

幅65×奥行40×高さ53cm

      • 木目込人形 賢一 親王飾り 美しい流線型のフォルム。穏やかな表情は、まるで仏像を想わせます。衣裳は、京都龍村美術織物の裂地(きれじ)を使用いたしました。

商品詳細

        • 木目込人形 賢一 親王飾り「以和喜 黄櫨染」:鋭角に跳ね上げられた袖口、丸く突き出した膝など賢一独自の造形を生かす高貴な有職の衣裳。殿は凛々しく口を結び、姫は少し口をあけた優しい笑顔の表情に仕上げた阿吽(あうん)の呼吸のお雛さま。お殿さまの衣裳は、皇室ゆかりの「黄櫨染」を使用しております。

商品詳細

  • 木目込人形 賢一 立雛飾り「寿々喜雛 祥 黄櫨染」:黄櫨染(こうろぜん)立雛。中点に輝く太陽を想わせる金色色(こんじきいろ)。天皇にだけ着用が許される衣裳です。地模様に「桐」・「竹」・「鳳凰」・「麒麟」が織り込まれた、ひな人形で最も格式を感じさせる衣裳です。
  • 商品詳細

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